1店舗目の視察先は東京タワーの近くにある芝公園の 『ルパンコティディアン』 です。
2011年1月にオープンしたベルギー発祥のベーカリーレストラン日本1号店です。世界中、151店舗で展開をし雑誌カフェスイーツで紹介されました。店内にパン工房もあり何時でもパンを愉しむ料理やドリンクで構成され中でもオープンサンドの『タルティーヌ』の提供の仕方や食材の組み合わせなどに注目をします。
お店に入るとまず目に飛び込んで来るのが棚に置かれた大きなカンパーニュ。
内装は落ち着いた雰囲気で木の香りを感じる温かな空間でまだオープンして間もない時間でしたのでお客様もまだらです。ここのパンは全てオーガニック小麦を使用したもので入り口がベーカリーショップでクロワッサンにクッキー、コンフィチュール、菓子パンなどが並びます。
左側に大きなガラス越しに厨房が隣接し焼きあがりのパンを見る事が出来ます。
ツナサラダ&フムス&白いんげんとシュリンプ&アボガドの2種類のタルティーヌとオムレツ、キッシュ、スープにサラダを注文。タルティーヌはずっしり重い陶器のお皿に盛り付けられどちらとも素材本来の味が生かされたもので美味しく頂きました。
ベースにあるパンがさらに美味しさを包み込んでくれます。キッシュも程よく塩味がきいていて朝からガッツリ頂きました。それにしても少々値段が高いと思いますがこれも東京価格なのでしょうか?
またとても美味しそうなマフィンを発見、(夜にホテルで試食)。
表面が砂糖で香ばしく焼かれ甘さも控えめでとても美味しかったです。
オーガニックを売りにしているのと、厨房が横にある為安心してパンを購入する事が出来、素材の良さと飾らない美味しさもありスタッフとお客様の距離感もちょうど良く感じます。幾つかの素材の組み合わせと提供の仕方が参考になりました。
続いて2店舗目は2009年にオープン20周年を迎えた南麻布にある 『ペーパームーン』 です。
オープンカフェの老舗として時代を超えて今もなお変わらぬ美味しさと上質で落ち着いた雰囲気は幅広い年齢層に愛されています。
中でもシフォンケーキやミルクレープを日本で初めて世に出したパイオニア的存在でもあり、極上のケーキを日々手作りで提供しています。店内は4つの違った(テーブル、椅子)空間のカフェスペースになっていて、広くないぶんある意味贅沢な配置で南麻布らしいといえばらしいのかも?
店舗中央にあるショーケースに人気のシフォンケーキ、ロールケーキ、ミルクレープなどがホールの状態であり注文後に切り分けるというスタイルで早速店内にて試食します。
ミルクレープはクリームの量も少なくクレープそのものを食べているようです。ロールケーキはプレーンなものでミルクの味わい深いクリームと生地がとてもよく合います。どちらも特徴がありなおかつ複雑ではないそんな内容のもので人気がありしかもロングセラーでいられる商品の一つのヒントがここにあります。
今後の丹波店のメニュー展開に向けてのこだわりのある良い食材を使い他の商品との差別化(プレミアム感)そしてお客様を目の前にしての工房付き店舗を最大限に引き出せる(フレッシュ感)ものを大事に考えれるように参考にしていきたいと想います。
続いて3店舗目は 『リベルターブル』 でランチをいただきます。
店名の由来はLiberte(自由)、table(食卓・食事)の2つのフランス語から創り出した造語。パティシエの森田氏は既成の考え方にとらわれず様々な表現をテーブル上で繰り広げていき、芸術的かつ独自の技術や感性で自由な発想から生まれるデセールをフランス料理のコース仕立てに見立てた世界で唯一のレストラン。
なかなか分かりづらい所にあり少々迷いましたが黒を基調としたスタイリッシュな店内は自然光が入り清潔感が溢れ洗練された空間です。繊細なフレンチにスイーツの技法を組み込んだ料理の数々に、深い味わいや香りを幾つも重ねるというスタンスで女性のお客様も多く、春らしく桜、苺と季節感も取り入れパティシエならではの芸術性の高い部分に自由な発想で作られるのが大きな魅力です。
コース内容
・アミュースブーシユ2品 (ふきのとうのチュロス)
・春の泉、緑のサラダとアボガドのムース、柚子胡椒
・小玉葱のケークサレ大山鶏のグリエ
・デセールは別料金で5種類をオーダー(通常は種類が限定)
<フレジエ、ショートケーキ記憶の構築>
<愛媛産ブラッドオレンジのバリエーション>
<パレドール、ショコラとバナナと生姜マールドシャンパーニュのグラス>
<伝統菓子オペラのように・・・現代風>
<ライチとピンクグレープフルーツ、ねずの実の香り>
・コーヒーと小菓子
上記の内容がフランス料理風のコース仕立てになっています。
素材の組み合わせやお皿を含めた提供の仕方に調理方法などテーブルに運ばれた時の ‘あっ’と驚く感動を得ると同時に、食べる前に目で楽しむ、これも立派な演出でその場、その瞬間でしか味わえない内容のものばかりです。最後に森田シェフみずからお見送りをして下さるサプライズもあって全体の印象としては気負わず気楽に目も舌も愉しませてくれてなお且つ青山らしいお洒落感も味わえてとても素敵な時間を過ごせるお店だと思います。
では、今回はこのへんで次回の後編をお楽しみにお待ちください!!