毎年大好評をいただき完売している『生野銀山蔵出しシュトーレン』。
『シュトーレン』というお菓子は、仕上げに白い粉糖をまぶした姿が『おくるみに包まれた幼いイエス・キリストの姿』に似ていることからヨーロッパではアドヴェント(11月の最終日曜日からクリスマスまでの期間)に少しずつスライスして聖夜の訪れを待ちながら食べるお菓子として人々に愛されてきました。
名前の由来には諸説ありますが、トンネルのような形状から「坑道」を語源とするドイツ語『シュトレン』と名付けられたといわれています。
そのシュトーレンの製造現場に潜入しましたので、様子をお届けいたします!
その前に…『生野銀山蔵出しシュトーレン』をご紹介!
☆『生野銀山蔵出しシュトーレン』とは
伝統の製法に基づき、発酵したパン生地に地元兵庫県養父市産の『天滝ゆず』をはじめ、レーズン・いちじく・オレンジ・アプリコットなどの上質なドライフルーツを贅沢に加え中央に棒状に丸めたローマジパンを巻き込んで、じっくり焼き上げました。さらに、その美味しさを最大限に引き出すために、年間を通じて温度と湿度の変化が少なく『天然の熟成庫』と言われる生野銀山の坑道内で、約3か月間じっくりと熟成させた逸品です。伝統のレシピと大自然の神秘の力により創り出される奥深い味わいをぜひご賞味ください。
では、いざシュトーレンを製造している工房へ潜入!
工房内に入ると、早速作業をしているパティシエを発見。
たっぷりのドライフルーツが混ぜ込まれたパン生地を同じ大きさに切り分け、成形してから休ませます。
パン生地は強力粉を使っているので、一回に形を作ろうと引っ張っても形が戻ってしまうそう。次の工程をしやすくするために、大まかな形にしてから生地を寝かせます。
生地を休ませたら、伸ばした生地の中央にシナモンシュガーをかけ、オレンジペーストを混ぜたマジパンをおいて、巻き込み、シュトーレンの形にしていきます。
シュトーレンの型をかぶせ、釜へ入れ焼き上げます。
約1時間じっくり焼き上げるので、一旦工房から撤退しました。
焼き上がりが楽しみです!!
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ついに焼きあがるようなので再び工房へ!
工房に入る前からシナモンや甘くフルーティーな香りが…
じっくり焼き上げたシュトーレンが釜から出てきました。
焼きたての柔らかさといい香りで、もう今の状態で食べてみたいくらい美味しそうです!
次に、焼き上げた生地に溶かしバターを塗り、バニラシュガーをまぶします。
手際よくどんどん出来上がっていきます~~
今度はたっぷりの粉砂糖をまぶしていきます!
真ん中が少しぽっこりと盛り上がっていた形がなだらかで雪が降った後の山のよう!!
トンっとすこしでも当たると粉砂糖が雪崩を起こすそうなので、鉄板にぶつからないようにそろりそろりと動きます…
だんだんときれいな形に変化していく様子を間近で見ているととてもわくわくした気持ちになります。
この後、包装して蔵入れを待つだけ…この作業を1本づつ、すべて手作業で行います。
そして、年間平均温度が一定(約13℃)の生野銀山坑道は熟成に最適、その坑道で3か月の熟成を経て11月半ばに蔵出しいたします!!
蔵出しはまだまだ先ですが、このところの猛暑にも影響されない坑道の中でゆっくり熟成を進めていきます。熟成までとても待ち遠しいです!!